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2003年05月28日

初夏の落語会

先日、落語の会に行ってきました。この会にはかなり定期的に足を運んでいます。気に入っている理由は噺家さんとの距離が他の会よりも近いこと、運営している人たちが本当に落語が好きでやっているんだなあ、というのが伝わってくること。まあ、一番の理由は場所が家から近いからなんだけれども。

私が思う一番の生の落語の魅力はずばり、後ろめたさを含んだ笑いです。「こんなこと笑いにしちゃっていいのかな」という。TVを通してだとどうしても「公共の電波」とか公の場、というものを意識したものになってしまうのでパンチがなくなってしまうけれど、生で語られる社会風刺は「この場に関係者がどうかいませんように」と祈りつつも、毒があればあるほど面白い。たまに毒が濃すぎて引いてしまうこともあるけれども、そこのところのバランスが絶妙な話はとても面白いし、噺家さんは上手いなあと思う。

話はちょっと変わるけれども、最近CDデビューした「はなわ」というお笑い芸人さんがいて、彼は「愛のこもった故郷の悪口」をベースにのって歌う人なんだけれども、深夜とはいえ、NHKの「爆笑オンエアバトル」で放映されたネタが、この間日本テレビで放映されたときには「ピーッ」音で編集されていたのには納得がいかなかったなあ(しかもオチの部分だったし)。彼もこれからどんどんTVに出てくる人なんじゃないかとは思うけれども、変にバラエティに迎合しないで、「毒」をもち続けてほしいな。

さて、落語の会に話はもどりますが、この日のお客さんは、80人程度の大人の観客に混じって小学生の男の子が3名。しかも、彼らが全員「親に無理やり連れてこられた風」ではなく、明らかに自分から落語を楽しんでいて、身を乗り出して聞いている(しかも最前列)。時々思わず「すげえ!」とか口走って、噺家さんに「すげえだろ?」とか返されている様もほほえましい。そして、この日の話が『間男騒動』、しかも2話連続。「奥さん」と「間男」の濡れ場を微に入り細に入りノリノリで演じていらっしゃる噺家さん。そして、それを「いいのかなあ、小学生の情操教育上…」とか思いつつも爆笑しながら聞いている私も含め大人が沢山。ああ、面白かった。

2003年05月28日 22:24

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