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2006年の感想文

昨年、一昨年に引き続き、2006年に観たお芝居の一覧です。
独断と偏見でコメントと適当に☆をつけてみました(ちなみに満点は☆5つ)。

1月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(横浜ブリッツ)
タイトル クロノス
走ってます度 ☆☆☆☆☆
ひとこと クリスマス公演を飛び越えて年明けに横浜に行って観劇。「疾走する男の人」を描かせるとやはりキャラメルはうまいなあ、と思った。途中の回想シーンでほろりとさせるのも。その思いの熱さにただただ圧倒された。原作ものだったが、うまく『キャラメル』の色になっていたと思う。
え、藤岡宏美さん今公演で引退ですか!?彼女は影のある少年・少女を演じさせると絶品の人だったのに。ああ、またキャラメルから好きな役者さんが消えていく…。

2月
劇団名(劇場) わいわい組(シアターサンモール)
タイトル ナイボー
ノスタルジック度 ☆☆☆☆
ひとこと バブルちょっと前の時代の話。山田幸伸さんはテンション上げすぎたためか、声が枯れてました。バブル時代のイケイケのにーさんを近江谷太朗さんが好演していた。に、しても「ちょっと前の時代の話をノスタルジックに描き出す舞台」の設定にいよいよ80年代も入ってしまったんだなあ、と自分が年を取ったことを少し実感。ちょっと前に60年~70年代を舞台にしたお芝居が多かったのが、時代が移行してきてるんだろうか? 自分がその時代を覚えている、というのは時事ネタとかわかって面白いんだけどね(例えば女優さんのボディコンや前髪とか)、でもちょっと複雑。

2月
劇団名(劇場) サニーサイドウォーカー(王子小劇場)
タイトル 夜空が僕らをみつめてる
ノスタルジック度 ☆☆☆
ひとこと こちらも大学のサークルのメンバーが7年ぶりに集まって、というちょっと設定的に身につまされる部分がある話。テンション高めの役を枝元萌さんがうまく演じていて、がーっと盛り上げていた。が、ここの芝居はテンションをがーっと最高潮まで上げていって、いきなりぶちっと途切れてしまう部分があるのでちと見ていてツライ。あと、テンションが高かった序盤~中盤に比べてラストはあっさり風味でした。
…にしても、王子は遠い。(←自宅最寄り駅から片道一時間、もしくは乗り換え2回以上だと遠いと感じてしまう怠惰なワタクシ)

2月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(シアターモリエール)
タイトル 賢治島探検記2006
しみじみ度 ☆☆☆☆
ひとこと 2002年くらいの公演の再演。前回は役者陣が女性が多くて、「女の子達のお芝居」という印象だったけれども、今回は打って変わって「男らしいお芝居」になっていました。登場人物が少ないので今までに印象がそんなに強くなかった新人の役者さん達の個性が判るお芝居でした。役者さんたちで何パターンかキャストを組んでローテーションで見てみたいお芝居でした。

3月
劇団名(劇場) Team発砲B-zin(本多劇場)
タイトル テングメン
ほんのりエロ度 ☆☆☆☆
ひとこと 「ほんのり18禁」というキャッチコピーのこのお芝居。アクションなどのスピード感とじれったい恋愛のお話が同時進行で進んでいて面白かったです。オープニングテーマとかやっぱり「発砲」と言う感じでした。が、途中かなりの色物ネタが入っていたので、後方の親子連れ(しかも子供さんは小学校低学年とみた)の反応が気になって仕方がありませんでした。

4月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(シアターアプル)
タイトル ミス・ダンディライオン
しっとり度 ☆☆☆☆☆
ひとこと ハーフタイムシアター2本立て。1時間しかないお芝居なので、どんどん展開が進んでいき、いろんな話を含んでいたので本当にこのお話は1時間で終わるのかと途中ドキドキしてしまうほどだった。主役の岡田×岡田コンビはやはり流石の安定感で、1時間ものであっても2人が恋に落ちていくのが無理なく感情移入して観れた。岡田さつきさんはキャラメルでは最近ヒロインをやらなくなってしまているけど、やっぱり良いなあ。

4月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(シアターアプル)
タイトル あした、あなた、あいたい
しみじみ度 ☆☆☆
ひとこと ハーフタイムシアター2本目。こちらはやや1時間では要素が消化しきれていない印象。ヒロインの心情(いわゆる一目ぼれ状態)にやや説得力が無かったのが原因か。あと、前作「クロノス」の登場人物(=ヒロイン来美子)が登場していたが、どうしても今回のヒロインの行動と比較してみてしまうので、無理してからませなくても良かったのに、という感じ。でもラストがめでたしめでたしなのは原作どおりだと思うのですが、やはりキャラメルっぽい感じで良かったです。

6月
劇団名(劇場) サニーサイドウォーカー(中野MOMO)
タイトル 東京ハートブレイカーズ
ノスタルジック度 ☆☆☆☆
ひとこと ふふふ、7時半開演のお芝居だと仕事が終わってからでも駆けつけられます、という超個人的事情はさておいて、登場人物が4人の男の人のみのお芝居でした。小学校の時の同級生だった4人が20数年ぶりに再会して、というお話。20数年前と現在が行ったり来たりする中で会社社長、回転すし屋のすし職人、ガードマン、ひきこもり気味のフリーターという4人のキャラクターが立っていて面白かったり、例によって自分と同世代の人たちのお芝居なので、なんとなくノスタルジックな気分になったり。これ、女の人が4人で同じ状況のお芝居をしたら、もっと身近で痛いお芝居になるんだろうな。

7月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(サンシャイン劇場)
タイトル 俺たちは志士じゃない
1シチュエーション度 ☆☆☆☆
ひとこと 前に上演したお芝居の再々演ですが、演出が違う人(=マキノノゾミさん)になっていたので、別の味付けをした感じで面白く観れました。舞台を場面転換なしで1つのシチュエーションだけでみせたのは面白かったです。男優が多いお芝居でしたが、ヒロインかえで役の温井摩耶さんがいいオンナっぷりで素敵でした。「あした あなた あいたい」の時よりもヒロイン力(?)がアップしたという感じ。

8月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(サンシャイン劇場)
タイトル 雨と夢のあとに
泣ける度 ☆☆☆☆☆
ひとこと いつものキャラメルのお芝居とは違って、雨役で子役の福田真由子ちゃんが客演してました。彼女の持ち味と「大人に囲まれて育った雨という女の子」の部分がうまくマッチしていて良かったです。
いやしかし、最前列の席でキャラメル十八番の「泣きの芝居」を観ると、ほとんど誰にも邪魔されずにおおっぴらに感情移入できて気分いいっすね~。「舞台とワタシは一対一!」
…にしても、ラストの雨のセーラー服姿はよく演出からOKが出たなと。(キャラメルの演出は「女優のセーラー服姿が注目される」のが嫌な人だったので)

9月
劇団名(劇場) 青山円形劇場
タイトル プライベート・ライヴズ
舞台に近くてドキドキした度 ☆☆☆☆
ひとこと 「エリオット」役目当ての友人と一緒に観にいきました。ちなみに私は「ビクター」役が目当て(笑)。円形劇場で舞台がとても近くて、喧嘩のシーンなど小道具が飛んできそうでハラハラしながら観てました。4人の男女というのか、1組のカップルをめぐる男女4人が入り混じってのコメディでした。2幕3幕でちょうどソファの正面の席だったので、表情や動きが良く見えてよかったです。4人の男女のラブコメディ、と書いたけれども、終盤に登場する5人目の「メイドのルイーズ」がとってもいい味を出していました。

8月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(中野MOMO)
タイトル 極楽トンボの終わらない明日
駆け抜ける度 ☆☆☆☆
ひとこと キャラメルボックスのいわゆる「新人公演」。名前と顔の一致していなかったここ数年に入団した男優さんたちの見せ場がそれぞれあって、面白かったです。果たして「新人」にカウントされるのか?温井摩耶さんの「ハナビ」の姐さんっぷりが素敵でした。終演後の挨拶のグダグダっぷりに笑いました。

10月
劇団名(劇場) Team発砲B-zin(全労済ホール/スペース・ゼロ)
タイトル マジヨ
萌えっ娘度 ☆☆☆☆
ひとこと ついに出ました「魔女っ娘」もの。小林愛さんのはじけた魔女っ娘が良かったです。あとは「ヲタ芸」とか「ガンダム」とか「オタク」とか「セーラームーン」とか色々ネタが仕込んであって、やはり同世代の人が創ってるお芝居だなあと思いました。役者さんの早代わりとかアクションとか見せ場もたっぷりでした。普段見ている「本多劇場」よりも舞台の幅が広くて、転換もダンサーの人を入れていてちょっとイリュージョンチックでした。

9月
劇団名(劇場) 劇団M.O.P(紀伊国屋ホール)
タイトル ズビズビ。
1シチュエーション度 ☆☆☆☆☆
ひとこと 楽屋を舞台にした4本立てのオムニバスでした。前半2本は少し(観る方にも)エンジンがかかるのに時間がかかるかな、という感じでしたが、後半2本は流石でした。3本目の「ずいぶんな話」が個人的には好きでした。

12月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(サンシャイン劇場)
タイトル 少年ラヂオ
疾走度 ☆☆☆☆
ひとこと キャラメルボックスお得意の「少年が駆け抜ける話」でした。スピード感があって楽しかったです。大正時代が舞台だったので、衣装も綺麗でした。あと、小林千恵さん演じるところの「コテツ」が可愛かった。

<まとめ>
トータルで15本見ていました。職場のシフトの関係で、6時上がりでしかも駅から遠い職場での勤務になってしまった昨年1年、よく観にいったものだなあと思います。しかも、2月に3本も観にいってました。2月は確か、引越しをしていたはずでそれどころではなかったはずで、よく観にいったなあと思います。

さて、今年はお正月早々、2番目くらいによく観にいっていた劇団「Team発砲B-zin」が次回公演をもって解散、という残念なニュースから年明けになってしまいました。あのチームワークが好きだったので、かなり残念です。

超個人的に色々賞など。
主演男優賞:岡田達也(桜井朝晴(「雨と夢のあとに」)
主演女優賞:温井摩耶(ハナビ「極楽トンボの終わらない明日」、かえで「俺たちは志士じゃない」)
助演男優賞:西川浩之(ビクター(「プライベート・ライヴズ」)
助演女優賞:該当なし
音楽賞:該当なし
舞台装置賞:「クロノス」
衣装賞:「少年ラヂオ」