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2012年の感想文

今年はカウントしてみたところ、お芝居が8本で、そのほか映画が2本、展覧会が2回、落語が3回、アイスショーが5回、クラシックの演奏会が2回でした。
以前に比べてお芝居、落語が減った分、アイスショーが増えました。


2月 
「トリツカレ男」(演劇集団キャラメルボックス)@赤坂ACTシアター
舞台上のカーニバルが楽しい度:☆☆☆☆
スケールアップした再演でした。演出や衣装、カーニバルのシーンなど、キラキラした童話の中の世界が舞台になっていて楽しかった。客演の星野真里さん演じるペチカが可憐でかわいかった。

5月 
「柳家三三で北村薫(朧夜の底)」@草月ホール
落語のつもりで観に来て笑う人がちょっと邪魔度:☆☆☆
北村薫さんの「円紫さんとわたし」のシリーズを落語家の柳家三三さんが演じるシリーズ。もっと落語っぽい演出で見せるのかと思いきや、思いのほか一人芝居っぽい仕上がりでした。「朧夜の底」は短い話だと思っていたけれど、話し言葉にすると意外と長いのだな、と思いました。最初は男性の三三さんが女子大生の「わたし」の一人称をしゃべることに違和感を覚えたけれど、見ているうちに慣れました。

5月 
「無伴奏ソナタ」(演劇集団キャラメルボックス)@東京グローブ座
よくこの原作舞台化したな度☆☆☆☆
ラストまで観て、「ああ、こういう話だったんだなあ」と余韻が残る近未来のアメリカSF短編の舞台化。客演の石橋徹郎さん演じるウォッチャーがその場の空気をガラッと変える存在感で格好良かった。主人公の多田君もよかったなあ。

6月 
「容疑者xの献身」(演劇集団キャラメルボックス)@サンシャイン劇場
弁当屋さんのノリは不必要かと思ったが無いと辛いのかも度☆☆☆
客演含めてキャストがピタリとはまったお芝居。キャラメルにしては男臭いがまたそれが良し。初演の西川さんより人間臭い感じの近江谷さんの石神が良かった。最後の石神の慟哭にやはり涙。

7月 
「アルジャーノンに花束を」(演劇集団キャラメルボックス)@サンシャイン劇場
原作を昔読んだかどうだかわからなくなってきた度☆☆☆☆
分厚い原作をきっちり2時間に。途中お笑い的な要素もほとんどなく、見ごたえのある舞台でした。私が観たのは「アクア」バージョンでしたが、多田君演じる主人公の手術されて天才になった後のピュアなまま天才になっちゃって周りに気が付かない尖った印象が見事でした。

10月 
「樹海」@ル・テアトル銀座
鈴井さんの役と登場の仕方が卑怯すぎる度☆☆☆☆
自殺志願の男女4人がそれぞれ樹海に入り込んで鉢合わせ、というお話。鈴井貴之さんの脚本・演出と岡田達也さんが目当てで見に行った芝居でした。劇団とかではなく、このお芝居のために集められたメンバーの「なれ合わなくて探り合う感じ」が芝居のストーリーとマッチして冷や冷やしつつも面白かった。

11月
「イントレランスの祭」@シアターサンモール
シアターサンモールとシアターモリエールは似ているようで違います度☆☆☆
「差別」についての鴻上節大炸裂の舞台。旗揚げ5周年ということで去る役者さんあり、新たに加わる役者さんありで。しかし、主役級の女優陣が抜けたせいかいつもより男臭い舞台になっていました。

12月
「キャロリング」(演劇集団キャラメルボックス)@サンシャイン劇場
主人公二人がくすぐったい度☆☆☆
有川浩原作ということで、普段と違うキャラメル風味。登場人物がキレイごとだけではなく色々なものを抱えていたり、悪役陣にもきちんと背景やドラマが描かれていてよかった。久々の前田綾ヒロイン、悪役畑中君の目つきの悪さが堪能できる最前列、楽しかった。

超個人的に色々賞など。
主演男優賞:多田直人(クリスチャン・ハラルドスン「無伴奏ソナタ」)
主演女優賞:該当なし
助演男優賞:石橋徹(ウォッチャー「無伴奏ソナタ」)、鈴井貴之(赤いキツネ「樹海」)
助演女優賞:該当なし