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2011年の感想文

今年は10公演でした。その他に落語が10公演、アイススケートが4回でした。
エンターテイメントに助けられた感じのする1年でした。

3月 
「夏への扉」(演劇集団キャラメルボックス)@ル・テアトル銀座
主人公はロリコンちゃうで度☆☆☆☆
「原作を遥か昔に読んだことがあったなー」という夏への扉。「どうやって演るんだろう…?」と心配になっていたピートが語り手として意外といい味を出してました。何もかもを失った主人公が頼れるのは、リッキーとピートしかいなかったんだなあと思わせる演出でした。にしても原作は長編なので2時間のお話の中にやや詰め込み過ぎの印象でした。

4月 
「アンダー・ザ・ロウズ」(虚構の劇団)@座・高円寺
金属バットで人を殴ったら痛いよ度☆☆☆☆
「理想の自分」を見失った主人公が「背中を押してもらいたい人々」のリーダーに祭り上げられてというお話。なんか、題材から役者さんたちから若いというかかゆいというか…見ていて引っ掻かれる心持がするなあと。役者さん達の個性が脚本にも反映されてきていて、良いなあと思いました。

6月 
「賢治島探検記」(演劇集団キャラメルボックス)@サンシャイン劇場
役者の楽器演奏は楽しいがドキドキする度☆☆☆
「路上で出来る演劇」がコンセプトのこの作品。今回は他作品の上演期間ということもあってかより「役者だけで見せる」お芝居になっていたと思う。にしても、この作品は坂口さんが軸だなあと思いました。「セロ」と「セロの声の人」は彼女でないと成り立たないし。あと、メガネっ子の仔ダヌキがかわいかった。

7月 
「銀河旋律」(演劇集団キャラメルボックス)@山野ホール
西川&大森コンビはもうこの話にはキビシイのかなあ度☆☆☆
4日間しかない緊急公演。禁断の「男子校キャスト」が見たくなって、2公演足を運んでしまいました.
REDとGREEN2つ見た中ではREDの「エネルギーの無駄遣い」の女子高生トリオに軍配、かな。1時間でさっくり見られて、席も見やすくて楽しめました。阿部くんの誠実な柿本が良かった。
 
「ベッジ・バートン」(シス・カンパニー)@世田谷パブリックシアター
三谷さんのドキュメンタリーは離婚協議中まで追っててお気の毒度☆☆☆☆
ロンドン留学中の若き日の夏目漱石が主人公のお芝居。大泉洋さんと深津絵里さんを目当てで観に行きました。しかし、野村萬斎さん演じる若き日の夏目漱石が神経質でいかにもロンドン生活になじみにくそうな感じが良かったです。大泉さんは…まあ大泉さんでした。三谷さんはワンシチュエーションの話がうまいなあ。主人公はほぼ室内にいたし。満足の3時間でした。

8月 
「降りそそぐ百万粒の雨さえも」(演劇集団キャラメルボックス)@サンシャイン劇場
タイトルが主人公の言葉や生き様じゃないところがな度☆☆
「風を継ぐ者」の完結編。「風を継ぐ者」が好きな話だけに色々残念な結末…。主人公を裏切る人が出てきてすぐにわかっちゃったり、ZABADAKの「遠い音楽」の使いどころが残念だったり…。

「かみさまの匂い」(東京マハロ)@下北沢駅前劇場
あのチラシの写真は詐偽っす度☆☆☆☆
女性陣(武藤晃子、岡田さつき、勝平ともこ)が全員好きな女優さんでそれ目当てに行ったお芝居。
話はチラシのイメージからほのぼのホームドラマかと思いきや、思いのほかドロドロ昼ドラマでした(笑)。 3兄妹の長男が大変にダメ男クンで見ていてムカムカしてくるほどで非常に素晴らしかった。私の中にはダメ男を愛おしいと思ったり、許容したりできる部分が全く無いのだなと実感した次第。

10月 
「スマートモテリーマン講座」@天王洲銀河劇場
観るとヤスケンが愛しくなる度☆☆☆☆☆
何も考えずにひたすら大笑いした2時間でした。海老●ネタとか色々な笑いがふんだんに盛り込まれていて笑いどころがひっきりなしという感じ。また元気な若い男の子たちがヤスケンの手の上で転がされているようなそういうお芝居でした。アドリブもかなりあったんじゃないかな。

12月 
「深呼吸する惑星」(第三舞台)@紀伊國屋ホール
カモメForever度☆☆☆☆
第三舞台の封印解除&解散公演。「年をとることと大人になることは違う」というのを大人の役者さん達が面白く、しかし物悲しく演じていて楽しくもアリ、余韻たっぷりの素敵なお芝居でした。色々な人たちの事情や過去が明らかになっていくクライマックスは流石だと思いました。

「流星ワゴン」(演劇集団キャラメルボックス)@サンシャイン劇場
大人味のキャラメル度☆☆☆☆
重松清の原作モノ。やはり成井さんは原作を舞台化するのがうまいと思う。キャラメルには珍しい、現実的なほろ苦さのある大人の話でした。岡内さんの演じる奥さんに今一つリアリティが無いなあとか思ってたら、原作でもそうだったらしい。三浦くん演じるお父さんが良かった。

超個人的に色々賞など。
主演男優賞:安田顕(モテリーマン「スマートモテリーマン講座」)
主演女優賞:深津絵里(ベッジ・バートン「ベッジ・バートン」)
助演男優賞:該当なし
助演女優賞:坂口理恵(セロ・セロの声の人「賢治島探検記」)