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2009年の感想文

2009年に観たお芝居のまとめページ

2009年に観たお芝居の一覧です。観劇傾向がかなり偏っている事は重々承知です。
独断と偏見でコメントと適当に☆をつけてみました(ちなみに満点は☆5つ)。

2月
劇団名(劇場) むーとぴあ(シアターモリエール)
タイトル この世界にはない音楽
武藤さんの年齢不詳度 ☆☆☆☆☆
ひとこと 武藤晃子さんプロデュースの舞台。登場人物も少なめでシンプルで素敵なお話でした。武藤さん扮する悪魔と西川さんが一緒にピアノを演奏するところに非常にドキドキしました。ラスト近くで、悪魔と西川さん扮する牧野、そしてそれを見守る悪魔の上司の表情がそれぞれすごく素敵でした。武藤さんの笑顔に癒されました。

3月
劇団名(劇場) BQMAP(シアターサンモール)
タイトル 出雲贋桜伝
余計な知識が邪魔をする度 ☆☆☆
ひとこと いろんな古代神話やキーワードを切って貼ってくっつけました、的なお話でした。せっかくラストシーンが綺麗で決まっているのだから、それに向けて主人公二人の物語を盛り上げていけば良いのに、色々脇役のドラマをからめた結果、盛り上がらなくなっていてちょっと残念な印象。女性陣の衣装が素敵でした。

3月
劇団名(劇場) ラックシステム(ザ・スズナリ)
タイトル お弔い
お芝居のハシゴはもったいなかった度 ☆☆☆☆
ひとこと 亡くなった女性の隠し部屋から女優の衣装や縁の品々が発見されて…?というお話。1シーンしか出てこない役者さんもいてかなり豪華な舞台でした。最後のどんでん返しはちょっと唐突な印象だったかな。しかし、1シーンしか出ない役者さんも存在感たっぷりでした。

3月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(新宿FACE)
タイトル すべての風景の中にあなたがいます
ライブハウスきついっす度 ☆☆☆☆
ひとこと ハーフシアター2本立てのうちの1本。1時間でどんどんストーリーが展開していくのは、話に無駄な部分がなく、主役二人の想いにだけ集中できてよかった。ただ、5本目の梶尾真治の原作の舞台化、ということで話のオチが途中で見えてしまったのが残念でした(どうせハッピーエンドなんでしょ?的な)。

3月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(新宿FACE)
タイトル 光の帝国
ライブハウスやっぱりきついっす度 ☆☆☆☆
ひとこと ハーフタイムシアター2本目。こちらは逆にこの世界のお話を2時間でたっぷり見たかったなあ、という印象。阿部さん演じる老人のかたくなさが凄く良く出ていました。大内さんはいつもの大内さんでちょっとがっかり。久しぶりの畑中さん主役は良かったなあ。

4月
劇団名(劇場) TEAM NACS(電力ホール)
タイトル 下荒井兄弟のスプリングハズカム
ついでに仙台観光度 ☆☆☆☆
ひとこと サンシャイン劇場のチケットが取れなくて(あと、時期も合わなくて)、仙台まで遠征しました。なんとなくだけど、仙台のお客さんは暖かいなあという気がしました。
芝居の中身といえば、前半の恋愛関連のドタバタと、後半の家族の秘密が明かされる緊迫した部分とがかみ合っていない感じがして、残念。役者5人で回しているのはわかるけど、録音された音声や映像を使った演出がちょっと苦し紛れな感じが…。でも、「家族」をめぐる暖かいお話で、笑いどころやファンサービスもたくさんあり、楽しかったです。

4月
劇団名(劇場) 池袋芸術劇場中ホール
タイトル その男
ファンサービスの殺陣が山ほど度 ☆☆☆
ひとこと 「傍観していた男」の話。予測はある程度してたけど、3幕3時間40分は長かったです。話の展開はスピーディで、場面転換も素早く、楽しめました。途中ちょっと中だるんだかなあ…。殺陣も「ここぞ」という時だけでなく、サービス的にいろいろ使われていて多く感じたので、もう少し絞っても良かったのかも。「先生」が素敵でした。

5月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(サンシャイン劇場)
タイトル 容疑者Xの献身
原作よまなきゃ度 ☆☆☆☆
ひとこと やはり、キャラメルを見るのはサンシャインが落ち着きます。さて、著名な原作の舞台化、決してハッピーエンドでもキャラメルテイストでもないこのお話を舞台化したことに拍手。西川さんと客演の西牟田さんが素敵でした。回り舞台が印象的に利用されていました。最後の石神の慟哭に、涙。

7月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(シアターアプル)
タイトル 風を継ぐ者
若手女優陣もっと頑張れ度 ☆☆☆☆☆
ひとこと 私にとってはとてもインパクトが大きかった初演。キャスト一新で臨んだ今回の再々演はすごく良かったです。特に男優陣が。迅助、兵庫も良かったが、やはり沖田。殺陣のシーンでにこにこしながら斬っている姿が大変印象的でした。あと、宇部を演じた客演の粟野さんが非常に重厚でびしっと舞台が引き締まりました。再演で「ここは初演の方が良かったのに」と思った部分がかなり初演版に戻ってました。やはりエンディングはTearsでないと(笑)。ここしばらくのキャラメルでは珍しく、「もう一度観にいこうかな」と思った作品。

8月
劇団名(劇場) 虚構の劇団(高円寺 座)
タイトル ハッシャ・バイ
だんだんトーンは…度 ☆☆☆☆
ひとこと 鴻上氏の脚本はその時の精神状態にシンクロするとかなりぐさぐさ来る、ようだ。今回の話の場合はちょっと私自身の現在の心境と重なる部分が少なかったため、「くる」ものも少なく落ち着いて観ることができた。最前列で観ることができたので、若い役者さん達の「熱」をとてもつよく感じました。

9月
劇団名(劇場) キャラメルボックス(紀伊国屋サザンシアター)
タイトル さよならノーチラス号
ダンスがすごい度 ☆☆☆☆☆
ひとこと 何しろダンス、とにかくダンス!ダンスシーンが素晴らしかった…おかげで他のお芝居の印象がやや薄い(笑)。キャスティングが年齢(というか見た目)的に兄弟に見えなかったりするところがあり、見ながら引っかかりを感じてしまったのが残念。

10月
劇団名(劇場) INOUE歌舞伎(新橋演舞場)
タイトル 蛮幽鬼
客演の皆さん見せ場たっぷり度 ☆☆☆☆
ひとこと 新感線テイストたっぷりでとにかく楽しめたお芝居でした。ストーリーの展開的には「どこかで見たような?」という既視感も若干ありましたが、この展開が見せたいのだ、という熱い演出と役者の勢いでぐいぐい引っ張られる感じでした。3時間半でしたが長さを感じさせませんでした。サジ役の堺雅人さんがおいしい役どころだったなあ、と。

11月
劇団名(劇場) 紀伊国屋サザンシアター
タイトル Live Love Drive 死神の精度
傘は忘れない度 ☆☆☆
ひとこと 淡々と進むビターな味わいの大人のお芝居でした。3つのお話のオムニバス。前から2列目のセンターという上席だったのですが、装置等の配置で一部見えにくい部分があったのがちょっと残念。雨と傘が印象的でした。

12月
劇団名(劇場) 演劇集団キャラメルボックス(サンシャイン劇場)
タイトル エンジェルイヤーズストーリー
いろいろ残念度 ☆☆☆
ひとこと 成井さんの新作…の割には「今までのキャラメルで評判が良かったエピソードをくっつけました」的な感じがしてしまってちょっと残念。この季節しか舞台で見れない菅野さんの使い方もちょっと残念。「心の声」の演出は面白かったです。実際に心の声が聞こえちゃったらウザいだろうなー。

<まとめ>
トータルで14本見ていました。去年に比べるとやや減ったのは、代わりに落語に行く機会が増えたからです。


超個人的に色々賞など。
主演男優賞:西川浩幸(石神「容疑者Xの献身」)
主演女優賞:該当なし
助演男優賞:堺雅人(サジと呼ばれた男「蛮幽鬼」)
助演女優賞:西牟田恵(靖子「容疑者Xの献身」)